専門店で行われているクリーニングと家庭での洗濯の違いをはっきりとわかる人は少ないのではないかと思います。
この記事では、クリーニング店の洗濯と家庭洗濯の違いをまとめたいと思います。
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クリーニング店では衣類によって洗い方を変える
家庭洗濯とは水が違う
家庭でもクリーニング店でも、洗濯をするときに水を使います。
ただ、その使用する水に違いがあります。
家庭の洗濯では公共の水道水を使用しています。
一方で、クリーニング店は地下水をくみ上げて使っています。
それは、クリーニング店では1回の洗濯に使用する水の量が家庭洗濯時の5倍くらいなため、公共の水道水を使用すると高くつくからです。
また、クリーニング店では、洗剤の効力が落とさない軟水を使うため、軟水機をつけています。
洗剤も基本は一緒だが扱い方が違う
実は家庭用洗濯に使われる洗剤とクリーニング店で使用する洗剤には成分的な違いはほぼありません。
しかし、家庭洗濯用の市販洗剤は、汚れを落とす界面活性剤や漂白成分、酵素の成分が一般の人が使用しても失敗しない程度の配合で作られています。
クリーニング店が使用している洗剤は、市販の洗剤を配合前の状態にしたものを使っています。
すなわち、界面活性剤だけの洗剤や漂白用の洗剤、のように効果が分かれたもの10種以上を、衣類の色や形、素材に合わせて、洗剤の配合を組み替えながら使っています。
そのため、家庭での洗濯よりも汚れがきれいに落ちたり、型崩れがしにくくなります。
機械の原理は、ほぼ一緒だけどクリーニング店では細かい設定が出来る
使用されている機械の原理には違いはほとんどありません。
ただ、設定の仕方に大きな違いがあります。
家庭用洗濯機はいくつかのコースが決められたり、水の量を何段階かに分けるなどの設定が出来ます。
クリーニング店の洗濯機は洗いの時間・回数、すすぎの時間・回数、脱水する時間、水の温度など細かな設定が出来るように作られています。
家庭洗濯よりも仕上げが丁寧
クリーニング店はふんわりと乾燥させる
家庭用の乾燥機は電気を熱に変換して衣類を乾燥させる仕組みになっています。
クリーニング店ではボイラーを使用して、蒸気の熱で衣類を乾燥させます。
蒸気で乾燥させると、衣類から余分な水分を取らないため タオルや毛布などもふんわりと仕上がります。
アイロンは熱の発生源が違う
衣類の仕上げの際に使用するアイロンにも違いがあります。
家庭用のアイロンは電気が熱の発生源になっています。
一方で、クリーニング屋のアイロンは蒸気で熱を発生させています。
家庭用アイロンはすぐに温度が200度くらいに上がりますが、クリーニング店のアイロンは100度くらいを保つことができます。
そのため、ある程度、アイロンを衣類の上に置きっぱなしにしても焦げることがほとんどありません。
それだけ衣類の素材にも優しいという事ですね。
また、クリーニング店では、専用のアイロン台、さらに人体型の仕上げ機までも駆使して衣類のシルエットを立体的に仕上げてくれるのです。
家やコインランドリーでは洗えない、背広や着物を洗える
背広や着物は水では洗えません。
そのため、家庭で洗うのは不可能です。
クリーニング店では、このような衣類をドライ溶剤という、石油から作られた液体で洗います。
このクリーニング方法をドライクリーニングと言います。
市販の製品でドライ用洗剤というものが販売されていますが、これは結局水を使うので、本当のドライクリーニングとは異なります。
溶剤や洋服に対する知識量が圧倒的に違う
クリーニング店はいわば洗濯のプロ。
洗濯に関する知識は、主婦の比ではありません。
洋服の素材を見て、洗う時間や、洗剤の濃度、適切な水の温度を決めます。
家庭ならまとめて洗ってしまうような衣類でも、クリーニング屋では、色・素材・種類別に分けて、その商品に最適な洗い方を考えて、洗濯しています。
そのため、家庭で洗濯した時とは、衣類の仕上がりや汚れ落ちが全く異なるのです。
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