こんにちは!元クリーニング店長ザブ子です。
「クリーニングに出したらスーツがゴワゴワになっちゃた」という経験ない?

特に、汗をかく夏場を過ぎると、このクレームが増えますね。
なぜかというと汗はドライクリーニングでは取れにくいからなんです。

え?クリーニングなのに、どうして取れないの?
その疑問はごもっともです。
でも、クリーニングにも種類があって、得手不得手があるのは意外と知られていませんね。
今日はゴワゴワスーツの原因と予防法、注意点をまとめました。


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スーツのゴワつきの原因は?

ある日の事、30代位の男性が「クリーニングに出したら、硬くて着心地が悪くなった」とスーツを持って来店されました。
触ってみると、なるほどゴワゴワで着心地も悪そうです。

その男性は、クリーニングの仕方や工程に何か問題があって、クリーニングのせいでスーツが駄目になったと思い込んでいるのです。
でも、実はスーツがゴワつくのは、ドライクリーニングで取りきれなかった、汗や食べこぼしが原因の場合が多いんです。

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日常着のスーツクリーニングにはあまりお金はかけたくない

実はこのスーツ、預ける時にお店に持ってきたのは奥様です。
その時、すでに生地に硬さはあって、残った汗や塩分を取り除く汗抜きクリーニングをお薦めしました。
しかし奥様「いいわ、普通に洗ってちょうだい」と汗抜きはしなかったんです。
汗抜きクリーニングは別料金だからでしょうか?

奥様に主導権があるお宅では、旦那さんのスーツはスタンダードコースが多いです。
でも、なぜか奥様のワンピースはデラックスコースだったりするのもあるあるです。(笑)
旦那さんが日常的に着るスーツには、お金はかけたくないといったところでしょうか。

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ドライクリーニングの弱点

月頃から梅雨どきになると、街のクリーニング店では汗抜きクリーニングのキャンペーンが始まります。
梅雨どきや夏にたっぷりかく汗は、ドライクリーニングでは落ちにくいからです。

そもそも、ドライクリーニングは石油系の溶剤(ターペン等)を使用して洗います。
ですから、油性の汚れ(襟の皮脂汚れ等)には効果を発揮して綺麗になります。

でも、逆に汗や食べこぼし等の水溶性の汚れは、とれにくい弱点があります。
それは、水と油は真逆なので、当然と言えば当然ですよね。
取りきれずに蓄積した汗汚れは、塩分なども含んで生地を硬くするのです。

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ドライの弱点を補う汗抜き・ウエットクリーニング

そこでドライの弱点を補うのが、汗抜き、ウエットクリーニングです。
店によって方法に違いはありますが、大量の水溶液につけてドライでは落ちない汚れを取り除きます。
通常のドライでは取れない、汗や食べこぼしの汚れや、気になる匂いの対策に効果的ですよ。
定期的に「汗抜き」や「ウエット」で洗うとスーツはゴワゴワになりません。

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汗抜きのやりすぎにはご注意を

汗抜きクリーニングはさっぱりとした着心地が実感できて、リピーターも多い商品です。
ドライとは違い、匂いもとれるので人気がありますね。

しかし、この汗抜きクリーニングも気に入って、あまり頻回にやり過ぎないで下さい。
やりすぎると、生地のハリやコシがなくなって、フニャフニャになってしまいます。

これが逆に「スーツが柔らかくなって着られない」というクレームになるケースです。
目安は1シーズンに1回程度です。
何事もやりすぎはいけませんよ。

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