どうも!元クリーニング店長ザブ子です。
梅雨が明けて、夏の終り頃になると、衣類にカビが発生する事が多いんです。
これは、私がクリーニング店長だった頃、実際に受けたカビのクレームです。

旦那さんのスーツにカビが生えてしまい、それがクリーニングのせいだと誤解されたケースです。
これを基に、カビの原因、防ぐ方法、生えてしまった時の対処方法を、ザブ子が語ります。


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お店に怒鳴り込む奥様

ある日の事、旦那さんのカビだらけスーツを携えて、奥様がお店にやってきた。
「お宅のクリーニングにスーツを出したらカビだらけよヽ(`Д´)ノプンプン!!」
鬼の形相とはこのことか!?ここは秋田か?なまはげか?(笑)
怒り心頭の奥様、まずは落ち着いていただき、よくよく話を聞いてみた。

すると、クリーニング時についてきたビニールカバーをつけたまま、クローゼットへ保管していたとの事。
そう・・・そのビニールカバーがカビの原因だと思われます。

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運搬時の汚れ防止用ビニールカバー

クリーニングしたスーツには、ビニールのカバーがかかってきますよね。
実はあれ、あくまで運搬時の汚れ防止カバーなんです。

お店でも、「自宅に着いたら、ビニールカバーは外して保管して下さいね」
とお話します。
でも、お客様は聞き漏らすのか、店員が言いそびれるのか・・・
そのままクローゼットにしまっておくご家庭は多いようです。

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家庭での保管方法

湿気の多いマンションのクローゼット、換気をしない部屋。
梅雨時期をその環境で過ごしたスーツは一たまりもありません。

ビニールカバーの中で行き場をなくした湿気は、あっという間にカビとなりスーツを襲います。
ほんの1シーズンでも、あっという間に真っ白です。
特に革製品などはカビの大好物で、カビだらけになるのも驚くほど速いのです。

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クリーニングでカビをとる

クローゼットの中は湿気が籠りやすい事。
こまめな換気が絶対に必要な事。
ビニール袋は保管用ではないため、自宅で外す事。
奥様には丁寧に説明しました。

あとはこのカビの生えたスーツをどうするか、という肝心な話ですよね。
奥様は弁償してもらいたいと主張したが、ご家庭の保管が原因だと、そうもいかないのです。
クリーニング屋にできるのは、カビを綺麗に取って、なかったことにする位です。

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カビとりクリーニング

発生したカビを取るには、ドライクリーニングだけでは不十分です。
表面の白いカビは取れても、中にあるカビの胞子が残ってしまうからです。
胞子を完全に取りきるにはウエットクリーニングでW洗いをしましょう。

カビが緑色に変色していたりすれば、染み抜きで取ります。
でもカビで生地が傷んだものは、残念ですが元には戻らないのです。
このケースは発見も早く、幸いにも白カビのみだったため、生地には影響がありませんでした。

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ビニールを切って、カビから守りほこりを防ぐ

とにかく、大切な衣類をカビにしないようにするのが一番です。
まずは、クリーニング後のビニールは外しましょう。

ただ、たびたびお客様から言われたのは、あのビニールはほこり除けになるから、つけておきたいという声でした。
たしかにクローゼットから出すと、スーツの肩がほこりだらけな事、ありますよね。

そんな時は、ビニールを肩の下から切り落とす事を提案しました。
ほこりが気になるのは、実はほとんどが肩の部分なんですよ。
そのため、肩だけカバーできればいいんです。
肩のカバーだけ残せば、ほこりはかからず、衣類の通気もよくなります。

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ちょっと贅沢にデラックスクリーニングで

「デラックス」で出せば、カバーも不織布になります。
紙のカバーは通気性がよいので、そのままクローゼットにしまえますよ。
それでも、時々はクローゼットの換気を忘れないでくださいね。

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