紛失事故から始まる素敵な文通物語 ~元店長のつぶやき16~
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みなさんごきげんいかがですか?ザブ子です (。◕д◕。)/
クリーニングに出したら返ってこない?無くなった?!
そんなあってはならない事が実際にあるんです。
まさに、世にも奇妙な物語・・・(チャララララ~ン♪チャララララ~♪)
預かったものが無くなる原因
紛失の原因は、品物を見分けるクリーニングタグがとれてしまったり、間違って違うお客様に渡してしまったりする事が多いですね。
それでも、ほとんどは時間がかかっても見つかりますが、ついに出てこない事例もありました。
今日は、当初はこちらのミスによる紛失と思われたのですが、実はお客様の勘違いだったというお話しです。
ここまではよくあるお客さんうっかり話ですが、とても嬉しかったお客様との素敵なストーリーになりました。
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預けたはずのワイシャツが1枚足りない?
・・・自宅にて、とある夫婦の会話・・・
旦那様「ねぇ、ワイシャツが1枚足りないんだよ~」
奥 様「えぇ!?そんなことないでしょ!よく探したの?」
旦那様「いや・・探したけどないんだよ~クリーニング屋に聞いてみてよ」
奥 様「え~多分家にあるんじゃないの~だらしないんだから~も~」( ˘•ω•˘ )
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初めての手紙(FirstLetter)
奥様はお店に電話をくれ、事の次第を説明してくれました。
「多分主人の勘違いかもしれないんだけど・・」とおっしゃる奥様。
しかし、こちらが原因の紛失事故も十分にありえるので、すぐに全社をあげて捜索開始です!
まずは、お客様に心配をおかけしたことへのお詫びと、現在の捜索状況を説明するお手紙を送付しました。
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クリーニング屋が紛失事故の時にすること
- データを調べて、預かった数と返却した数が違っていないか調べる。
- 店舗にあるワイシャツを全て調べ、その番号のワイシャツが残っていないか調べる。
- 預かり日のデータを全て調べ、クリーニングタグのつけ間違い等可能性を調べる。
- 工場内を確認させて、クリーニングタグのとれた行方不明のワイシャツはないか調べる。
- 同じ受付日、時間のお客様に連絡をして、仕上がったワイシャツに不備や不明なことがないか確認する。
時間をかけて手は尽くしたのですが、結局そのワイシャツは出てきませんでした。
お店からはその旨の連絡をし、本部からは捜索結果をお知らせし、預かった枚数とお返しした枚数に違いもないので、紛失の事実はない事を記したお手紙を送付しました。
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時は流れて、その旦那様から、それはそれは丁寧なお手紙が届きました。
丁寧にしたためられたその手紙には、無くなったはずのワイシャツがご家庭で発見された事。
自分の勘違いから、騒がせてしまったことへの詫び、全社をあげて探してくれてことへの感謝などが綴られていました。
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その手紙を読んで、ザブ子の胸は熱くなりました。
クリーニングの受付に立っていて、日々怒鳴られたり、謝ったりすることって実は多い。
ちょっとした行き違いから、理不尽な怒りをぶつけられる事も少なくない。(´;ω;`)ウゥゥ
そんな中、こんなに素直に自分の間違いを認め、わざわざ手紙を下さる紳士がかつていただろうか・・・
もちろん答えは否・・・人間なかなか自分の非は認められませんものね。
日頃、優しさに飢えていたザブ子・・・(頑張れザブ子( `ー´)ノ)(笑)
あぁ、クリーニング屋さんでよかった💛と、とても温かい気持ちになったのです。
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後になって聞くと、奥様が後ろからしっかりアドバイスをしてくれたようでした。
「ちょっと!あなた!!迷惑かけてお手紙まで貰ったんだから、ちゃんとお手紙でお詫びなさいよッッもう~ ヽ(`Д´)ノ」
キッチリ優しく(笑)言ってくれたんですね(奥様素敵です💛)
クリーニング屋さんの受付をやっていると、色々なお客さんに遭います。
色々な事が起るけれど、時には夫婦のあり方や、旦那さんのコントロール術まで学べます。
よい仕事だなぁとあらためて感じた素敵な出来事でありました。